前回、子どものお絵描きがきっかけで、赤べこシリーズが生まれたお話を書きました。
でも、その頃は父も私も、赤べこが人気の商品になるとは思っていませんでした。
「ちょっと描いてみようか。」
そんな気持ちから始まったものだったのです。
当時、夫はまだ工房鈴蘭のスタッフではありませんでした。
工房へ来ると、子どもと遊んだり、箱詰めを手伝ったり。
そんな時間を過ごしていました。

その後、父が朝焼けや夕焼けをイメージしたグラスを作りました。
「ここに何か描ける?」
そう言われた夫は、星空を描いたり、ビルの窓などを付け足したり。
少しずつ絵を描くようになりました。

やがて、自分で考えた絵も描くようになりました。
夕方、家族みんなで歩いた散歩道から生まれた「家族でお散歩シリーズ」。
子どもが犬を追いかけて遊んでいたことから生まれた「まてまてシリーズ」。
毎日の暮らしの中にある風景が、少しずつ商品になっていきました。

その頃、お客様の反応を見ながら、夫が考えたオリジナルの絵柄も少しずつ増えていきました。
そしてある日、
「そういえば、前に赤べこ描いたよね。」
「最近、なんだか赤べこって人気みたいだね。」
「うちも赤べこの商品つくってみる?」
そんな何気ない会話から、赤べこシリーズが本格的に始まりました。
一番驚いていたのは、私たちだったのかもしれません。
「えっ?赤べこって、そんなに人気なの?」
家族みんなで笑いながら話したことを、今でもよく覚えています。
気がつくと、夫にしかできない「絵」という仕事が少しずつ増え、
家族みんなが得意なことを活かして、ものづくりをする工房になっていました。
工房鈴蘭の記録

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